恋愛&小説のブログ

閲覧して頂きありがとうございます!励みになります(ㅅ˘˘)♡*.+゜

小さな握りこぶし58

私立は学費が高いと


聞いていたわたしは


受験はしても通う気はなかった


ただ、当然のことながら


半年まともに勉強しない状態で


本命に受かるとも


思っていなかったが


精一杯の悪あがきはしようと思った


私立の試験は


それほどにプレッシャーもなく


気楽な気持ちで受けた


受験した高校は


学力別にクラス分けされた


その結果が来た


なんと8クラス中上から2組目だった


小さな握りこぶし

小さな握りこぶし57

それでも勉強する気は起きず


残り半年は


家族が出かけると


家でゲームをしたり


テレビを見たり


今で言うところの


中学生"ニート"になっていた


外出するのは周りの目が怖かった


買い物やレストランで食事をすると


(買い物とかレストラン


行く暇があるなら勉強しろ)


と誰かに言われている様な錯覚に陥った


それが怖くて


誰と一緒であろうが


1人であろうが


外には出られなくなった


そんな状況で母は


今回は滑り止めで


私立を受けるように促した


プライドだけは高かったわたしは


少しムッとしながらも


母の助言に従った


子供ながらに


これ以上は両親に


迷惑をかけられないと思ったのか


はたまた


学校へ通いたい思いの方が


名門校に行くよりも強かったのか


とにかく併願という形で


高校入試を迎えた


小さな握りこぶし

小さな握りこぶし56

当時も今も


"中学浪人"というのは


まあいない


というので


最寄りの大手予備校でも


受け入れを拒否され


仕方なく


自宅学習となった


最初の半年間は


中学3年時の担任の先生の助力もあり


何とかやる気を維持できた


しかし


半年をすぎる頃には


一体なんのために勉強しているのか


周りからはどう見られているのか


ただ茫然とする時間が増えた


また学校へ行ってみんなと


勉強したいという思いも


強くなっていった


小さな握りこぶし