恋愛&小説のブログ

閲覧して頂きありがとうございます!励みになります(ㅅ˘˘)♡*.+゜

小さな握りこぶし15

「ねえ、俺の部屋に泊まるの


大丈夫だった?」


ただいま、年が明けて


神社に初詣した後の


彼のアパート


少しふたりでお酒を飲みながら


おしゃべりする


「うん


ホテル代浮いたし


実家はお兄さん、いらっしゃるでしょ?


泊めてもらえて良かったよ」


倹約家のわたしは


特に自分のために


お金を使うことが


あまり好きではない


なので


詰められるとこは


とことん詰める


「なんで?」


わたしはラドラーという


ビールの炭酸割りを飲みながら


彼はビールをグラスに入れて


私の倍速で飲み込んでいく


目がしょぼしょぼしてきた


「あ、いや…」


うん?


何か言いたそう


「…その、俺が襲ったら


どうするつもりだったの?」


…言いながら照れないでよ


それに


彼にわたしを襲う甲斐性は


無いと思っている


「襲わないと思うし


もし襲われたら…


それでこの関係は


終わりになってたと思う」


正直に言う


いくら好いた相手とはいえ


相手の気持ちを無視して


自我を押し通す人なら


後々リスクも高くなる


そういう人は


我慢がきかない人


だから私は敢えて


何も言わずに


彼の部屋に泊まったのだ


人の本性はお酒が入ると


出てくるもの


ただし


自分から誘うような真似は


一切しなかった


誘った上で襲われたら


私にも非があって


何も言い返せなくなるからだ


露出をせず


パジャマも地味で控えめ


いつも彼より先に寝た


「そっか」


彼はそれ以上何も言わなかった


そんな事もあったなぁ


物思いにふける


あのとき


襲ってもいいよって


言ってたら


彼は私を襲っただろうか?


いまさら、彼に聞くのも


なんだか気まずい


まるで私が


彼を求めているようで


恥ずかしくなる


テンションが上がると


決まって料理か掃除をする


今日は洋風肉じゃが


写メを送って


仕事に出かける


その前は職場の方に


大量に頂いたキャベツで


手作り餃子


なんだかんだ


アピール中


作るのは好きだけど


気分屋だから


気が乗った時しか


手の込んだものは


作らないのだった


仕事終わり


メールを見ると


「俺、同棲始めたら太りそう(笑)」


美味しそうってことかな?


カロリー高そうって事かな?


いろいろ聞きたかったけど


どっちにしろ嬉しかったから


今思いついたように


「あはは(笑)


あ、そうだ


同棲始めたら


家の周りの事も知りたいし


健康も兼ねて一緒に


ウォーキングしたいな、なんて


言ってみる」


と送ってみた


以前からウォーキングが


続かなくて


一人だと寂しくなっちゃうもんね


返信は次回!


小さな握りこぶし

×

非ログインユーザーとして返信する