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小さな握りこぶし18

「あのね」


何から言えばいいんだろう


引っ越すこと?


同棲したいこと?


まとまらないまま話し出す


「実はいま、


こっちに引っ越す事考えてるの」


引越しの話から切り出す


「うん」


彼は少し驚いた様子で


こちらを見た


「なんでかって言うとね


わたしの仕事ちょうど3月末が


区切りがいいの」


わたしは講師をしている


だから子供の卒業が


1年担当する上で


区切りがいいのだった


途中で他の先生に引き継ぐことだけは


したくなかった


最初から最後まで


担当してこその仕事


何よりわたし自身


中途半端は嫌いだ


「ほら、1年担当して


卒業までってこと」


「ああ、なるほど」


彼も事情を飲み込んだようだった


「今年逃すと、次は来年の3月


になっちゃうでしょ?」


「うん」


私はそのまま続けた


「新しい生活に慣れるためにも


早めの方が良いかなぁとか


思っている次第です」


「そっか」


ここからが本題


「それで、住む場所とかも


探さないといけないんだよね」


どうやって本題に持っていこうかな


「うん、そうだね


このアパートの管理人さん


すごく優しい人だから


相談に乗ってくれると思うよ」


うん、そうなんだけどね


私が言いたいのは…


「そっか


うん、と…」


なかなか切り出せずにいる


彼の反応が少し不安でもあった


私なりに考えた結論だけど


彼が受け入れるかは


別問題


こればっかりは


体当たりで聞いてみるしかない


がんばれ私!


小さな握りこぶし

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