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小さな握りこぶし10

プルルル


プルルル


なんか電話口で待たされると


緊張してくる


プルルル


プルルル


2コールで出ないのは


いつもの事


たぶん寝てるか


出るのに戸惑ってるか


いやいや


私も緊張してるからね?


…ガチャ


「もしもし」


「あ、もしもーし」


女子を電話口で焦らすとは


さてはSか


「うん、どうしたの」


「うん、荷物届いたよ


ありがとう、とても綺麗」


「あ、良かった


なんか最近はやりらしくて


いろんな色とか中身も


あったんだけど


それにしました」


そうなんだ


「わたしのために


悩んで選んでくれたの?」


「う、うん」


キュン


「もう


こういう事するから…」


ほんとに


「え?」


「…ますます好きになっちゃうじゃん」


好きになっちゃうよ


「あ、うん


喜んでもらえて


良かった」


胸が張り裂けそう


嬉しい気持ち


彼への気持ち


伝えなきゃ


「うん、ほんとうに


嬉しい」


いけ、わたし


いけーーー


「うん


それと…毎回言い忘れるんだけど…


…大好きだよ」


ずっきゅーん


先に言われた


「…うん


照れちゃうよ」


彼に気持ちを伝えようとした時


だんっだんっだんっ


誰かが階段を上がってきた


この足音は…お父さん…


なんてタイミングの悪い


部屋の壁が薄いから


静まりかえった夜の2階は


声が丸聞こえなのだ


言えない…


親の前でイチャイチャなんて


できない!


「私もね


気持ち伝えたいんだけど…


今言えない状況にある…」


「ん?そうなんだ(笑)」


彼が笑う


「ごめんね…


今度モーニングコールした時に


言えたら言おうかな(笑)」


あー情けないけど


これは許してね


「うん、分かりました」


彼は本当に優しいヒト


私には勿体ないくらい


素敵な人


「じゃあ、おやすみ」


電話を切る


あ、そうだ


彼のご両親にも


お礼言わなきゃね!


明日の朝、電話しよう


沢山のときめきを


ありがとう


わたしも


がんばるから


ゆっくり待っててください


明日のわたしへ


小さな握りこぶし

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