恋愛&小説のブログ

閲覧して頂きありがとうございます!励みになります(ㅅ˘˘)♡*.+゜

小さな握りこぶし8

「おはよう」


最近


…寝不足気味である


というのは


3日前から


寝る前の日課に


日記を書き始めたからである


仕事を終えて帰宅してから


身支度を済ませて


書き始める


日記を書いていて


気付いたことは


書いている間は


自分と向き合えることだった


良い悪いではなく


いろいろな気持ちを整理する上で


日記を書くことが


重要な意味を持ってきていた


…あれ、今日も遅いな…


朝の"おはよう"が来ない


恐らくゲームで


夜更かしでもしたのだろう


こういう所は子供な彼


結婚したら


絶対にやめさせるんだから


変な決意が固まった


ちょっと今日は遅すぎるな…



…電話…した方がいいのかな?


以前、朝が弱いという彼に


冗談半分で


「朝モーニングコールしてあげるよ」


と言ったら


「じゃあ、寝坊するからよろしくね」


と言われたのを思い出した


これは罠かガチかと


迷ってるとメールが届いた


30分遅れて


「おはよう」


やっと起きたらしい


人の気も知らないで…


「やっと起きた!良かった


モーニングコールしようか


迷ってたんだ」


私が言うと


「明日、寝坊するから


よろしくね(笑)」


だって


「恥ずかしいからしません(笑)


ちゃんとコーヒー持っていってね」


拒否してみたところ


「了解でーす」


へそ曲げたかな?


よくよく考えると


彼は私に色々なものを


くれる


一方のわたしは


何かにつけて


恥ずかしいから


と言って逃げてしまう


お互いの距離を


縮めようとしている


彼に対して


消極的であった


モーニングコール…


…勇気出してしてみようかな


サプライズで


翌朝してみることにした


翌朝


起きて携帯を見る


「おはよう」


まさかの彼のメールがあった


え!?いま何時!


時計を見ると


まさかの1時間の寝坊…


…うわ、やらかしたー


「おはよう」


さすがに今から


モーニングコールは


無いよね…(笑)


明日こそは!


決意新たに床に就く


翌日


「おはよう」


ふつうにメールした後


愛犬の散歩がてら


外に出た


この時間はまだ


人が外に出ていない


電話をかけた


プルルル


プルルル


なかなか出ないのは


寝ているからか


それとも…?


プー…ガチャ


「…もしもし」


彼が出る


至ってふつうだ


「おはようございます


モーニングコールです」


なんか拍子抜け感


「あ、うん


ありがとう」


なんだか優しい声


「起きましたか?」


「実はもう、起きてた」


あ、そう


だったら


「なーんだ


だったら、いらなかったじゃん(笑)」


私の決心をかえせーー


弄ばれた感半端ない


「あ、いや


そんなことない


嬉しいよ、ありがとう」


照れたように彼が言う


「…」


沈黙が恥ずかしさを増していく


まだお互い電話に慣れないせいか


わたしは沈黙が続くと


どうしていいか分からなくなる


…えっと


何か言おうとしてるっぽいけど


もう無理ーー


「じゃあもう行くねっ!バイバイ」


そそくさと電話を切った


心臓がドキドキしていた


小さな握りこぶし

×

非ログインユーザーとして返信する